源氏物語千年紀の資料収集のために石山寺に行きました。紫式部は上司からかつてない面白い小説の創作を命令され石山寺に7日間参篭して悩みます。ちょうど8月15日の中秋の名月が琵琶湖に映るのを見て長い物語の中心部分を着想しました。ある平安貴族が須磨にわび住いし都を偲びながら名月を眺めた。須磨に3年間わび住いした在原行平のことです。この情景は源氏物語須磨の巻の<今宵は十五夜なりけり……>となります。石山寺は源氏物語誕生の地といわれますが、須磨は源氏物語着想の原点の地です。園内にはこの行平が月見をした場所が残っています。<在原行平月見の松跡>がそうです。これは摂津名所図会などでたくさん紹介されています。
石山寺では紫式部が源氏物語を着想した部屋が残されていました。少し暗そうな部屋です。周辺の木々が多く琵琶湖あるいは瀬田川は見えにくい状況ですが、千年前のことですので、もっと眺望が良かったのでしょう。このほか土佐光吉の絵巻など貴重な本物が展示されていました。さすがに源氏物語の本家です。本園も<源氏物語ゆかりの地>として様々なことをします。いろいろな点で石山寺さんには負けますが、唯一つ勝てるのは絶景の地の月ということです。うちには海があります。大阪湾を一望でき和歌山や四国まで見える海です。その海に映る月はすばらしく、松尾芭蕉も訪ねています。(月見人)
石山寺HP


